待合室



悲しい教訓

「わしは、医者いらずや」と、威張っていた友人がいました。身長170センチ余。色浅黒く、肩幅広く、筋骨隆々とした体型で、医師にかかったことがないのが自慢でした。

会社の定期健康診断も身長、体重の測定ていどでお茶を濁していたようです。その彼が友人の中で、一番早く亡くなりました。今から 7 年前のことです。 61 年の生涯でした。

彼が 55 歳のとき、突然、頬が腫れ、日を追うごとに大きくなりました。誰の目にも異常は歴然で、家族や友人は、専門家に診てもらうことをしつこいまでに勧めました。

それでも自分の体を過信している彼は「わしの体はわしが一番知っとる」と、聞く耳を持ちませんでした。彼が病院を訪れた時、病気(悪性腫瘍)は手のほどこうしようもないほど進行していました。

大手術の結果、その時は一命を取り止め、それ以来、病院(医師)と仲良く付き合いながら 6 年間、命を長らえました。現代医学の力といっていいでしょう。それでも、何で早く診察を受けなかったのかの思いが今でも消えません

現代医学では、早期に発見すれば、がんのほとんどは治るといわれています。健康診断や人間ドッグで「異常あり」と診断され、早急な手術で一命を取り止めただけでなく、ゴルフや山登りを楽しんでいる知人が何人もいます。

今や医療機関では、病気の早期発見に全力を挙げています。地域医療の充実を目指す当院では最新鋭の医療機器を備え、病気の早期発見、早期治療に努めています。いかに頑健な体でも病魔に犯されないとはいいきれません。「医者いらず」の友人の死は、まことに悲しい教訓になりました。

当院では常時、人間ドッグを実施していますが、今月( 6 月)から市(町)民健(検)診も始まりました。秋には、集団胃検診、肺の検診も実施されます。面倒がらずに受診されることを切にお勧めします。

 


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