地域を支え、地域に支えられて 50 年―。今年、法人設立 50 周年を迎えた特別医療法人岡本病院(財団) = 岡本豊洋理事長=は 10 月 24 日、京都市東山区のウェスティン都ホテル京都で、 50 周年を祝う記念式典を開きました。式典間近の 10 月 9 日、岡本病院を今日の発展に導いた岡本隆一名誉会長が逝去。深い悲しみに包まれましたが、それを乗り越えての開催で、新生岡本病院を象徴するシンボルマークやキャッチフレーズを発表、岡本理事長が明日の岡本病院を踏まえての挨拶をするなど、 50 年を機に岡本病院が目指すビジョンを内外に向けて強く発信しました。

 記念式典には、近隣の病院の理事長・院長や開業医の先生ら医療関係の方々、当院を支援する各団体・組織の方々、患者会の役員、当院の職員とOBら 540 人が参加しました。

 最初に、岡本隆一名誉会長の冥福を祈って、参加者全員で黙祷を捧げたあと、岡本理事長が開会挨拶。明治 39 年( 1906 年)の岡本医院の開業から昭和 29  年の医療法人認可、平成 14 年に特別医療法人認可など、今日の岡本病院に至る経緯を、父親の隆一名誉会長の業績を交えて語り、さらに、これからの岡本病院の進むべき方向を示し、さらなる発展を誓いました。

 続いて、社団法人京都私立病院協会の大槻秧司会長と明石市立市民病院の山本稔名誉院長のお二人が、岡本名誉会長の遺徳を偲びながら、 50 周年を機に当院の一層の発展を願う来賓祝辞を述べられました。

 この後、永年勤続者(勤続 20 年以上)表彰が行われ、 33 人の受彰者を代表して、第一病院の坂本むつよさんと第二病院の小林昌代さんが岡本理事長から表彰状を受けました。

 式典(第一部)のフィナレーは、高知県・高知市病院組合理事の瀬戸山元一先生の記念講演。「ホントに患者さん中心にしたら病院はこうなった」と題して、舞鶴市民病院や島根県立中央病院など公立病院の院長を歴任された経験を基に、患者さん中心の医療のあり方や医療人の心得など、示唆に富んだ話をされ、会場を感動させました=講演要旨を別掲。


さらなる発展へ、第一病院のエイエイオー


より一層の飛躍を誓う、第二病院スタッフ
午後は、第二部の祝賀会。内田奈織さんのハープ演奏で開宴。最初に会場中央のスクーリンに 50 周年を記念して制定したシンボルマークとキャッチフレーズを大写しにして発表。岡本理事長がシンボルマークとキャッチフレーズの狙いについて説明、乾杯の音頭をとりました。  

 次いで、岡本名誉会長を偲ぶ「追悼ビデオ」が流れたあと、山口孝男顧問と河合純夫前事務長が名誉会長の思い出を語り、新人職員数人が新生岡本病院の発展のため頑張るとの決意を表明しました。

 この後、第一病院の渡邊晃院長ら 20 人と、第二病院の大賀興一院長ら 50 人が相次いで、壇上に上り、両院長が決意を表明し、第一病院はエイエイオ―、第二病院は三本締めで、 50 周年を祝うとともに今後のさらなる発展を誓いました。

 祝電披露などがあり、最後に岡本理事長が感謝と決意と職員への期待を込めた閉会挨拶を行い、盛会の中、終宴しました。

 会場では、ハープ演奏を皮切りに、織田洋子さんの歌と北澤雅恵さんのピアノ、フォー・バイ・フォーのコーラスなど 3 つのミニコンサートが開かれ、祝賀ムードを盛り上げました。



岡本 豊洋 理事長 挨拶(要旨)

岡本病院が発展したのも、多くの方々の支えのおかげです。心から感謝します。この 50 年で医療環境は変化し、今や病院を拡大する時代から、地域において機能分化と連携の時代になったと思います。このような中、病院のあり方としては、安全で安心な医療(質の確保)と経営の透明性(経営基盤の強化)が求められています。そして、地域の中で、何でもかんでもナンバーワンである必要はない。特長ある病院として、これだけはどこにも負けないナンバーワン、これだけはどこにも真似できないオンリーワンでありたい。これからも地域に信頼される病院として、一歩一歩頑張っていきましょう。皆さんの情熱に期待しています。



瀬戸山 元一 先生 講演 (要旨)

ウィリアム・オスラー(カナダ人医師)は、「医療は科学に支えられたアートである」と教えています。アートは、心に感動を覚えるものです。患者さんの心に響く医療はアートなのです。

私は、感動をもたらす医療として、診る治す、それだけではなく、人間としての交わりの中に情報を得て、問題解決について励ましながら援助する「コミュニケ―ション医療」を提唱します。患者さんの苦情は宝物なのです。苦情という要望、不満を聞かせてもらい、それを医療現場に生かすことが大切です。

また、医療人として求められるのは、患者さんに何でも聞き、お互いのギャップを埋めていける、患者さんに気を使っても患者さんに気を使わせない、その意味で「忙しい」は禁句。電話での指示は、医療事故の基になるので禁止などです。

「病院の顔は看護師」というのも私の持論です。入院の患者さんは、ほとんど看護師がみています。孤独と不安と苦痛に悩んでいる患者さんの話を聞き、どこまで癒しの心で接せられるか―。私は看護師の活躍に期待しています

21 世紀医療の戦略的キーワードは、ブランディング活動とアライアンス活動と考えています。ブランディングも自己完結型ではダメで、地域医療の中で連携(アライアンス)し、患者さん主体の医療を確立。すこやかな地域づくりに貢献すべきです。


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