先輩の声

看護師(認定看護師)

【訪問看護認定看護師】 訪問看護ステーションひまわり 徳山 晴子

地域包括ケアシステムの中で選ばれる訪問看護ステーションを目指して

訪問看護ステーションひまわりでは15年勤務しており経験は誰にも負けない自信がありました。それだけ勤務歴が長ければ一般的にはその分野では経験豊富な看護師と言われます。しかしその経験に見合うスキルが身についているか、自分たちが実践している看護の目的・背景・根拠を後輩たちが理解できるよう伝えているか、また協働している多職種の人たちに語ることができるかと考えた時、誰にも負けない自信があるとは言えませんでした。経験豊富な訪問看護師としてまた管理者として自信をもって仕事がしたいという思いで認定看護師になりたいと考え、その意思を病院に伝えました。ありがたいことに病院の支援と職場の理解・協力をいただき2014年に訪問看護認定看護師となりました。

自信を持つために挑戦したはずでしたが実際の教育課程は厳しく自信を無くすことの連続でした。しかし自分に足りていなかったことをたくさん学ぶことができ、本当に良い経験をすることができたと感謝しています。学んだことは多くありますが、教育課程で身についたリフレクションの習慣とコミュニケーションスキルは今でも日常的に役に立っています。

わが国の少子超高齢社会と地域包括ケアシステムの中で、在宅医療の重要な役割を担う訪問看護。それに対応するためには2025年までに訪問看護師を15万人に増やさなければならないと言われ、訪問看護師の育成が喫緊の課題です。また小児から高齢者まで、予防から急性期・慢性期・人生の最終段階まで、さまざまなケアの受け手に対応できる看護の機能の拡大や質の向上も求められています。そのためには、新人看護師の採用や次世代の訪問看護師の育成、予防から看取(みと)りまでさまざまなケアの受け手に対応できる看護の質の向上が重要な課題です。これらを実現することが訪問看護認定看護師の大きな役割の一つであると考え、「新卒訪問看護師育成プログラム」や「訪問看護クリニカルラダー」の活用、研修参加の推奨、同行訪問でのOJTの充実など学びやすい環境作りに取り組んでいます。