先輩の声

看護師(男性看護師)

男性看護師

患者が求める「安楽」をめざして

2016年に当院へ入職し、ローテーションによる教育を経て、現在はICUで働いています。看護学生時代は在宅看護や終末期看護に興味を持ち、患者・家族に寄り添える看護師になりたいと思っていました。しかし、ローテーションでICUに行った際に、ICUで実際に働く先輩看護師の患者・家族に向き合う姿勢を見て、クリティカルケア看護に興味を持ちました。
同期や後輩から「ICUでは患者さんと会話ができず、看護師としてのやりがいを見出せない」という話をよく耳にしてきました。たしかに入室されている患者は鎮静下で挿管されていることが多く、意思表示されることが無い場合もあります。意思表示のない患者と関わることで、どんな看護を提供すればよいのか悩むことは多々あります。しかし、ICUの患者がさまざまな苦痛を抱えていることは明らかです。集中治療を行うためにはモニタリングや管理のためのチューブ類を挿入・装着する場合があります。それらは患者にとって侵襲的であることが多く、苦痛を強いることになり、安楽を阻害してしまいます。私は患者の表情や行動から目に見えてわかるものと予測されるものだけでもたくさんの苦痛があると思います。ただし、看護師である自分1人の視点だけでは患者の全人的な苦痛を捉えることは難しいです。だからこそ他職種との協同が大切だと実感しており、さまざまな視点からその患者の安楽が何かを話し合うように心がけています。私の現在の目標はクリティカルケア看護認定看護師の資格をとることです。認定看護師になって、今よりもさらに同職種・他職種のチームワークで出来ることを模索し、チームで患者さんの安楽をめざし続けていきたいです。
今後、私がICU以外の部署への異動となった際には、これまでに培った経験を活かして、患者が求める安楽を目指すことに日々努めたいと思います。また、異動した先でしか経験できないこともたくさんあり、自分の視点をより広げられるように自己研鑽していこうと考えています。
 当院の強みとしては、職場環境が良いことです。特に私は同期に恵まれ、支え合いながらここまで頑張ってきました。コロナ禍で最近は機会がなかったですが、他職種を含めて食事やキャンプに行ったりして、仲を深めていました。時には仲の良い同期とチームを組み、至らない点を補い合い、良かった点を褒め合っています。今後も当院で出会った仲間たちとの出会いに感謝し、共に頑張っていきます。