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呼吸器外科

当科の特色・概要

肺癌を中心に転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、悪性胸膜中皮腫などの腫瘍性疾患の他、気胸、肺嚢胞症、肺気腫などの気腫性肺疾患、膿胸、炎症性肺疾患、胸部外傷、重症筋無力症、手掌多汗症など、呼吸器・胸部全般の外科治療を行い、地域の肺癌診療、呼吸器外科診療に貢献していきたいと考えております。

体制
2015年4月1日から、医師3名に顧問医師を加えた4名が京都岡本記念病院に着任し、呼吸器外科を開設しました。

対象となるおもな疾患

肺癌
  • 完全鏡視下での肺葉切除(カメラポート2cm、術者孔4cm、助手孔3cm)を基本とし、リンパ節郭清も従来の開胸手術に劣ることなく施行しています。低侵襲であるため、高齢者や低肺機能症例、合併症をもつハイリスク症例にも積極的に手術を行い、高齢者を含めた平均術後在院日数は約10日です。
  • 周囲臓器への浸潤を伴う進行肺癌に対しては胸壁合併切除、心膜合併切除、気管支形成術を伴う肺葉切除術、片肺全摘術など拡大手術も積極的に行い、術前・術後化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っています。
  • 早期肺癌に対しては、エビデンスに基づき、積極的縮小手術(区域切除)も行っています
  • また非手術症例、術後再発症例に対しては、EGFRやALK融合遺伝子の検査を行い、陽性例には分子標的薬による治療を行います。遺伝子検査陰性例で脳転移、骨転移などを伴う進行肺癌でも、最近では化学療法や放射線療法を組み合わせることで、長期生存される方も珍しくありません。化学療法は、予後、QOL、ADLなどを考慮しつつ、入院または外来で積極的に行っています。
自然気胸
再発症例や初回発症例でも肺瘻が遷延する症例、明らかな肺嚢胞を有し再発の可能性が高いと考えられる症例に対し、胸腔鏡下に手術を行っています。通常術後3日前後で退院可能です。
転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍
転移性肺腫瘍は原発巣がコントロールされているなどのいくつかの条件を満たせば、肺転移巣の切除で良好な予後が得られ、可能な限り胸腔鏡手術を行っています。他にも胸腺腫などの縦隔腫瘍も胸腔鏡手術が増加しています。
悪性胸膜中皮腫
石綿暴露による悪性胸膜中皮腫で、胸腔内に限局し、縦隔浸潤がないなどの症例では胸膜肺全摘術で根治手術を目指します。肺全摘が厳しい場合でも、症例によっては予後の改善を目指して胸膜切除・肺剥皮術を施行しています。
膿胸
結核性膿胸は減少していますが、高齢者の誤嚥や、非高齢者でも歯科・口腔内疾患に合併する胸膜炎、膿胸は少なくありません。ドレナージや抗生剤投与など保存的治療に反応不良の場合には、胸腔鏡下膿胸郭清術を行い、良好な結果を得ています。
手掌多汗症
手掌多汗症は、精神的緊張などが誘引となって手掌に多量の発汗を来し、学業、仕事、さらには対人関係など日常生活に広範囲に支障を来す疾患です。罹患率は全人口の数%と報告されています。当院では3mmの胸腔鏡を腋窩部から胸腔内に挿入して、胸部交感神経遮断術を行っています。代償性発汗(体幹部、大腿部などの発汗の増加)はほとんどの症例で見られますが、手掌の発汗は100%止まり、非常に満足度の高い手術となっています。

外来診察日

外来診察医師担当表をご覧ください

担当医師(常勤)

  • 石田 久雄 部長
    石田 久雄 部長
    資格など
    • 呼吸器外科専門医合同委員会呼吸器外科専門医
    • 日本外科学会外科専門医
    • 日本呼吸器外科学会胸腔鏡安全技術認定取得
    • da Vinci Console Surgeon
    • 京都大学卒
    研究課題・専門分野
    肺癌、呼吸器外科全般
    医師からひとこと
    肺癌診療、呼吸器外科診療に関して、南京都地域の拠点となるよう頑張ります。
  • 星野 大葵 副部長
    星野 大葵 副部長
    資格など
    • 呼吸器外科専門医合同委員会呼吸器外科専門医
    • 日本外科学会外科専門医
    • 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
    • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
    • 肺がんCT検診認定機構肺がんCT検診認定医
    • 岐阜大学卒
    研究課題・専門分野
    呼吸器外科全般
    医師からひとこと
    一人ひとりに応じた丁寧な医療を提供できるように頑張りますのでよろしくお願いいたします。
  • 吉澤 正敏 医長
    吉澤 正敏 医長
    資格など
    • 日本呼吸器外科学会所属
    • 日本外科学会所属
    • 京都府立医科大学卒
  • 桒原 正喜 顧問
    桒原 正喜 顧問
    資格など
    • 医学博士
    • 日本胸部外科学会指導医
    • 日本呼吸器学会呼吸器指導医
    • 日本呼吸器学会呼吸器専門医
    • 日本医師会認定産業医
    • 外国人医師臨床修練指導医
    • 厚生労働省臨床研修指導医研修終了
    • 金沢大学卒
    研究課題・専門分野
    肺がんの画像診断と外科療法、胸膜中皮腫の外科療法
    肺がん、縦隔腫瘍、嚢胞性肺疾患(気胸や肺嚢胞症など)、膿胸などの外科療法ならびに呼吸器疾患全般
    医師からひとこと
    呼吸器外科は新規開設の診療科です。日本はこれからまだまだ肺癌が増加していきます。
    人生の大半を呼吸器領域の診療に従事してきました。呼吸器外科における外科疾患治療、ならびに肺癌の集学的治療を目指して診療科の体制の確立・充実に寄与したいと思います。

診療実績

  2018年度 2019年度 2020年度
肺がん 67例 71例 56例
気胸 24例 30例 24例
転移性肺がん 4例 5例 11例
縦隔 7例 10例 6例
その他 22例 30例 33例
合計 124例 146例 130例
上記中VATS症例 111例 133例 117例