リハビリテーション科
当科の特色・概要
リハビリテーションは、病気や障害の治療だけではなく、家庭での生活の再構築、社会生活への参画、心理的な問題への対処などに対して、包括的で全人的な関わりをする医療です。リハビリテーションという言葉を聞くと、脳卒中や怪我の後遺症に対して行う訓練を思い浮かべる方は少なくないと思います。たしかに、訓練はリハビリテーションのなかで機能改善のための大切な手段ですが、それだけではありません。リハビリテーションは「治療医学」であると同時に「予防医学」でもあるのです。
- リハビリテーションの必要性
- 人間の体は、動かさないでいると、筋肉は衰え、関節や腱が硬くなります。さらに、心肺機能も低下して体力も衰えます。ですから、病気になったら、できるだけ早い時期から適切なリハビリテーションを行うことは、後遺症としての障害の治療であり、ひいては続いて起こる可能性のある二次的な障害を予防することになります。リハビリテーションは入院や外来で行うだけでのものではなく、日常生活の中で適切に身体を動かすことが大切です。疾病予防になり、要介護状態になることを防ぐこともできます。そのために、できる運動をご本人、ご家族に指導することもリハビリテーションの重要な仕事であり、必要に応じて手すり設置や段差解消、生活環境の見直しなどのアドバイスも行います。
- 体制
- 常勤医師3名(うちリハビリテーション科専門医2名)
リハビリテーションセラピスト(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)約90名
京都岡本記念病院リハビリテーション科は、
「京都府山城北圏域地域リハビリテーション支援センター」に指定されています。
対象となるおもな疾患
- ■ 脳卒中後の運動麻痺、高次脳機能障害
- ■ 頭部外傷(脳挫傷)後の運動麻痺、高次脳機能障害
- ■ 整形外科疾患
- ■ 脊椎・脊髄疾患
- ■ 外科疾患
- ■ 心疾患
- ■ 呼吸器疾患
- ■ 乳腺関連手術後
- ■ 手術後リンパ浮腫
- ■ 神経・筋疾患(小児含む)
- ■ 末梢神経障害
- ■ 嚥下障害
- ■ がん
- ■ 関節リウマチなど関節疾患
- ■ 四肢欠損、切断(義手・義足を含む)
- ■ 脳性麻痺
検査
- ■ 嚥下造影検査(摂食嚥下障害の診断と評価)
- ■ 嚥下内視鏡検査(摂食嚥下障害の診断と評価)
- ■ 神経伝導速度検査(神経障害の診断と評価)
- ■ 針筋電図検査(神経障害の診断と評価)
- ■ ドライブシミュレータ(自動車運転の適性評価)
訓練機器
- ■ ドライブシミュレータ(自動車模擬運転装置)
- ■ 種々の高次脳機能評価テスト
- ■ 心臓リハビリテーションの評価訓練機器
- ■ 筋力強化機器
- ■ 歩行機能評価機器(表面筋電測定装置)
- ■ IVES(機能的電気刺激装置)
施設基準
- ■ 脳血管疾患 I
- ■ 運動器 I
- ■ 呼吸器 I
- ■ 廃用症候群 I
- ■ 回復期リハビリテーション病棟入院料3(休日リハビリテーション提供体制加算)
- ■ 山城北圏域地域リハビリテーション支援センター(京都府委託事業)
担当医師(常勤)
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- 濱中 紀成 部長
- 資格など
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- ・ 日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション指導医
- ・ 日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション科専門医
- ・ 義肢装具等適合判定医
- ・ 身体障害者福祉法第15条指定医師
(平衡機能障害、音声・言語機能障害、そしゃく機能障害、肢体不自由、呼吸器機能障害) - ・ 滋賀医科大学卒
- 医師からひとこと
- リハビリテーションというとどのような印象をお持ちでしょうか? 体や精神の不調のために社会生活や家庭生活 に支障がある方はお気軽に相談にいらしてください。
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- 近藤 裕介 専攻医
- 資格など
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- ・ 滋賀医科大学卒
- 医師からひとこと
- 患者さんの退院後の生活を見据えたリハビリを目指します。